病院で働く調理師とは？ 11年目の先輩社員のいま。
栄養管理部 調理師
平本 明子
2010年 桜十字病院入職
２児のママ。最近switchを購入したとのことで、休みの日は子どもたちと一緒にゲームをしていることが増えたとか。
オープンで明るい環境に惹かれて桜十字へ。
桜十字病院で働こうと思ったきっかけは？
初めて桜十字病院に来た時に、廊下から見える厨房にすごく驚きました。地下にあったり、窓が無かったり、どちらかというと暗いイメージを厨房に持っていたんですけど、全然違っていて。リハビリに向かわれる患者さんや、掲示してある献立を見に来た患者さんが厨房で料理を作っているのを見ているのがすごくいいなと思ったのが桜十字を選んだ１つ目の理由です。２つ目は、事務所と厨房がつながっていて管理栄養士と連携して仕事ができる環境が整っていると感じたことですね。
入社当初、心がけていたことはありますか？
右も左も、もう何もわからなかったので、「何事にも真摯な姿勢で取り組む」ことを目標にしてました。毎日教えてもらったことを復習したり、わからないことは先輩に聞いたり。11年前はまだマニュアルが未完成の状態だったので、都度先輩に聞いていたんですけど、今はマニュアルもあるし最初は先輩と一緒に作業するようになっているので、安心して働けると思います。
現在の仕事内容を教えてください。
調理や盛り込み、配膳などの調理師としての日々の食事に関わる仕事に加え、桜十字ならではのイベント食「デザートバイキング」も担当しています。
季節を感じられるイベント食を。
桜十字のイベント食とは？
桜十字病院では、少しでも患者さんに「食べる」ことを楽しんでもらえるように、イベント食というものを行っています。旬の食材を中心に使用し、普段の食事とは少し趣を変えた「四季彩膳」や、日本各地の郷土料理を提供する「日本を旅する故郷の味めぐり」、そして、選んで楽しい「デザートバイキング」を実施しています。
平本さんは、「デザートバイキング」を担当されているですよね。
そうです。入社して、２年目くらいからデザートバイキングチームのメンバーになりました。
どのようにメニューを決めているんですか？
毎月、季節を感じられるテーマを決めてメニューを考えています。例えば、1月はお正月ということで、門松に見立てたロールケーキやおせち料理にも使われる金柑を使った羊羹を作りました。また、８月は夏野菜をテーマに、トマトゼリーや枝豆プリンなどを作りました。入院生活が長い患者さんにも毎回楽しんでもらいたくて、必ず新メニューを入れるようにしています。
嬉しかったエピソードを教えてください！
調理師は、ほとんど厨房にいるので直接患者さんとお話する機会は少ないんですけど、その代わりに管理栄養士が毎日昼食時に病棟に上がってミールラウンドを行ったり、イベント食のときには患者さんに感想を聞いてくれたり。厨房と事務所がが一続きになっているので、病棟から帰ってきた管理栄養士が、都度「今日のデザートバイキング、評判が良かったよ～」とか、「いつも食べてない○○さんが、今日は完食したよ！」とか伝えてくれて、それがすごく励みになります。
新人教育を担当するようになって。
新人教育も担当されているんですよね。
はい。ここ数年、毎年新卒が入って来てくれるのですごく嬉しいです。
新人教育はどのように進められていますか？
カリキュラムじゃないですけど、毎年流れは決まっていて、入ってすぐは、全体の流れを知るために、先輩と一緒に盛込みや配膳などを行います。配膳１つにしても、毎食500食以上になります。１人ひとり食形態やメニューが違うため、間違いが無いように配膳を行います。全体の流れがつかめてきたら、次のステップ「ミキサー食と汁物づくり」に進みます。
徐々にステップアップするんですね！
そうです！ 1人ひとりの進捗状況を見ながら、そろそろ大丈夫かなと思ったら、次に進んでもらうようにしています。ミキサー食と汁物を担当してもらうときも、最初は先輩と一緒に行いながら、徐々に自分でできるように練習していきます。「２つのことを同時進行でするなんて大変そう！」って思うかもしれませんが、大丈夫です。みんなできるようになります（笑）それに、先輩たちもみんな同じ流れて経験を積んでいるので、悩みや不安もすぐ伝わるし、先輩たちが残したコツやアドレスもたくさんそろっています！ 次のステップで、日々の仕事に加えて、桜十字の特色である「デザートバイキング」や「郷土料理」、「四季彩膳」などのイベント食に関わっていきます。
これからの目標
11年目ということですが、これから力を入れていきたいことを教えてください。
そうですね、新卒で入社してたくさんの失敗を繰り返しながらここまでやってきました。10年の間に、結婚・出産も経験し、働き方も変わってきましたが一緒に働く仲間たちに支えられているなといつも感謝しています。新人教育を担当するようになって、みんなが働きやすい職場づくりを進める責任もあると日々感じていて。スタッフみんなで、患者さまに美味しい食事を届けていけるように、食べることを「楽しい」って思ってもらえるように、力を合わせて頑張っていきたいと思います。