2024/8/5 口腔ケア「黒岩メソッド」黒岩先生による院内セミナーを開催!
8/5(月)、神奈川県茅ケ崎市の村田歯科医院院長の黒岩恭子先生がご来院になり、講演をいただきました。
黒岩先生は「食べられる口づくり」をテーマに歯科医療を実践しておられ、1987年から高齢者に向けた訪問診療を続けている歯科医師です。
口腔粘膜清掃専用の球状ブラシ「くるリーナブラシ」シリーズの開発者としても知られています。
自院での歯科診療や訪問診療などを行うほか、病院や介護・障害者施設への訪問で日本各地を飛び回っていらっしゃるそうです。
そんな黒岩先生がNICD(生活行動回復看護技術)の紙屋克子先生のご紹介で、今回初めて当院にご来院されました。
黒岩先生による『お口の機能を引き出す口腔ケア ~くるリーナブラシの使い方~』セミナー
講演の主な内容は、黒岩先生が口腔ケアをおこなうご経験の中で開発された「くるリーナブラシ シリーズ」について、実際にケアをしている映像をご紹介しながらの使い方のご説明でした。
病院等で一般的におこなわれている吸引機による咽頭ケアは、患者さまに大きな苦痛を与えてしまいます。そして吸引をおこなうことで起こる合併症やその予防についての説明の必要性などをお話されました。
それに対し、セミナー冒頭でご紹介のあった紙屋先生の過去のコメントにもありましたが、黒岩先生の開発した「ふぁんふぁんブラシ」は患者さまにまったく苦痛を感じさせることなく、咽頭あたりの排痰ができるそうです。
また、乾燥した痂皮状態を軟化するのにも「ふぁんふぁんブラシ」は有効で、口腔内の保湿や除去したものを絞って確認することの重要性を説いてくださいました。
病棟にて患者さまの介入をしていただきました!
セミナー後は、本4とさくら3のお二人の患者さまへの介入を実演していただきました。
それぞれの患者さまを担当している歯科衛生士と言語聴覚士が普段からおこなっているケアの様子をご覧になりながら、要所要所でのアドバイスやご指導をいただきました。
黒岩先生はケアで使用するアイテムをご自身で制作されるそうで、この日もさまざまなアイテムをご持参されていました。
マッサージする部分や目的に合わせて手作りされたアイテムは、患者さまの心地よさを第一に考えられていることがうかがえます。
この日は患者さまのご家族さまがご来院されており、紙屋克子先生が手の拘縮を緩めるエクササイズについてアドバイスをされていました。
この日黒岩先生がお持ちになった「くるリーナブラシ シリーズ」約150点を、桜十字病院のために寄付いただきました!
いただきましたこれらのブラシについては、今後、院内スタッフの口腔ケア技術向上のため、研修などで活用させていただきます。
桜十字病院全体の口腔ケア技術が向上し、多くの患者さまのQOLに繋げることで、黒岩先生の想いとご厚意に応えていきましょう!